家庭菜園にハマる高齢者の気持ちがわかった気がする
マンション住まいで庭がない。
ベランダにプランターやら鉢やらを並べている。
このベランダは限りなく東に近い東南向きなので、日当たりは午前中のみ。
風の吹き溜まりになるような場所で、植物には過酷だろうと思う。
この梅雨の長雨と日照不足で、サボテンが腐った。
今年は雑草すら生えない。
植木の葉っぱは半分以上落ちてしまい、黒いカビが点々と。枝には白いカビのようなものが。
酷すぎる。
夏休みで時間が有り余って、やっとベランダを片付けた。
ほとんど葉っぱがない植木の枝をどんどん落としてやった。
小さい剪定ばさみで、ゴリゴリ切っていく。丈を半分くらいに詰めた。
枝は小さく切ってゴミ袋を詰めた。
買ってきたばかりのような木に戻った。
サボテンはいくらでも増殖する。
増えすぎてどうにもならなくなり、10個近くあった鉢を放置して枯らすことに決めたのは半年以上前だった。
ほとんど枯れていたが、1鉢のサボテンだけは生きていた。
ここまで生き残ったのなら仕方ない。サルベージした。
腐りかけのサボテンとサルベージしたの以外はゴミ袋に突っ込んだ。
伸び放題に伸びて、背丈が50cm以上になったアロエ。
茎の太さは2cmくらいある。
それも剪定ばさみでゴリゴリ切り落とした。
植物を手入れする知識は、特に持っていない。
全部適当。
感じたままというか、思ったままにやった。
これが、不思議に気持ちいい。
きっちりやる必要はない。
責任も義務もない。
ダメになったらなったで、ダメだったね~、で済む。
誰にも何も言われずに、自分の思う通りに自由にできることが、こんなに快感とは。
自己肯定感、めちゃくちゃ高くなります。
で、これかー、と思った。
歳をとったら野菜を作る、みたいな流れ。
本格的な農業ではなくて、失敗してもそれはそれで済む家庭菜園。
義務も責任もない。
こりゃハマるのもわかるかも。
誰かに食べてもらえたらうれしい、やりがいがある、とか言うのは二次的なことじゃないでしょうか。
自由にできる土地があって、それを自由に弄れるのが楽しいんですよきっと。
野菜作りは身近だし大勢やってるし、二次的な喜びもあるから、手を出しやすいんですね。
技術や修練が必要なことだと、ちょっと違うんですよね。
自己肯定感が低い人は、庭を持つといいのかもしれませんね。
ただし、誰かに口出しされると台無しだから気をつけて。